「主体的に学習に取り組む態度」の評価を上げるためのレポートの書き方指導について

中学生の家庭学習のコツ

7月から、私がサッカー選手を対象に行っている「学習サポート」「学習デザインサポート」で、
「主体的に学習に取り組む態度」の評価を上げるためのレポートの書き方 
について扱っていくことにしました。

主体的に学習に取り組む態度って何だ?

学習指導要領改訂により、「主体的に学習に取り組む態度」という観点が創設されました。
従来の「関心・意欲・態度」の評価に変わって創設されたものです。

・「主体的に学習に取り組む態度」とは何か?
・「関心・意欲・態度」と比べて、何が違うのか?

多くの方は、よく言われる「授業態度」のことだと思われているかもしれません。

「先生の話をしっかり聞いて、発表して、提出物をちゃんと出せばいいんでしょ?」と。

これは、間違いです。

ごく簡単に説明すると、

「継続して」「どんな工夫をして」取り組んできたかを評価する。「ちゃんと先生の話を聞いて、ノートを取って、提出物を出して…」だけではない。
②「主体的に学習に取り組む態度」の評価は、基本的には、ペーパーテストでは測らない測れない)。
③単元レポート、実験レポート、テストの振り返りややりなおし提出、長期休暇の課題、作文、話し合いへの参加の様子などを使って評価することが多い。
評定(5~1)を出すときの 1/3(33%)は「主体的に学習する態度」の評価によって決まる。これが一般的。
→「関心・意欲・態度」のときは20~25%でした。重要度は大幅に増しています。
「主体的に学習に取り組む態度」とは何かは、おそらくほとんどの方はご存じない。(おそらく先生方も試行錯誤の真っ只中。)

こういったものといえます。

【コツあり!】「主体的に学習に取り組む態度」の観点を高評価につなげるための書き方

私は、教員時代に、評価・評定算出に関する校務を長く担当してきました。

また、国語教師として、サッカーコーチとして、言語技術研究をライフワークにもしてきました。国語教師であるのに加えて、サッカーコーチのライセンス取得にも言語技術教育が位置づけられていたので、その分野を深掘りして研究してきました。

その経験から、一つ確実にわかることがあります。それは、

「主体的に学習に取り組む態度」の観点を高評価につなげるための書き方には、コツがある。

→しかも、そのコツは全教科共通のものである。

ということです。

「書き方のコツ」を身につけてもらうことの目的

7月期は、
・「主体的に学習に取り組む態度」の観点で高評価を得るための「書き方のコツ」(全教科共通の技術)」
をテーマに、お伝えしていきたいと思います。

テーマ設定の目的は以下の2点です。

目的1:評定アップ、もしくはダウン防止

この「書き方のコツ」を身につけることにより、「主体的に学習に取り組む態度」の評価者である各教科の先生方に、自分の努力の継続性や方向性がはっきりと伝わるようになります。その結果、「ある評定とある評定のボーダーライン上にいる生徒」が、「上の方の評定に向かう」確率はかなり上がります。

例:

・テスト67点【評定3と4のボーダー/やや3寄り】の生徒が「4」
・83点【5と4のボーダー/やや4寄り】の生徒がぎりぎり「5」
・42点【3と2のボーダー/ボーダーというよりはかなり2寄り】の生徒がぎりぎり「3」

学校の成績(評定)を一定のラインでキープしておくことは、学習への不安を取り除くために達成しておきたいところです。進学先を選ぶときにも直接的に影響してきます。

目的2:サッカーをはじめ多方面での活用

さらに、今回の7月クールでは、学校の勉強のサポートにとどまらず、さらに広い意味でのサポートを目的としています。

今回行う講座のテーマは「(レポートなどの、書いて振り返る活動の際の)書き方のコツ」。このスキルは、学校教育の中だけでのみ力を発揮する技術ではなく、「汎用スキル(はんようスキル)」です。

汎用スキル(General skill)とは、特定の職業や専門分野に関係なく、広い範囲で一般的に有用なスキルや能力のことを指します。

つまり、今回教える「書き方のコツ」は、学校の成績を上方修正するだけでなく、他のさまざまな場面で直接的に活用できる「生きた技術」です。

例えば、以下のような場面で変化を感じてもらえるようになります。

〈学校の成績に関わる場面で〉

・ある教科のレポートを、先生に努力をしっかり見取ってもらえる書き方で書き、提出することができるようになった。
・どの教科も、レポートを出したらなぜか今までよりいい評価がもらえるようになった。

〈サッカーを始め、さまざまな場面において〉

・勉強でも、サッカーやその他の様々な場面でも、自分のできていることや、できていないことを冷静に理解することができるようになった/ピンとくるようになった気がする!→「メタ認知能力」といわれる能力が自然とアップ。
・サッカーの分野では、ゲームの反省や次への目標設定を高い精度で行うことができるようになった!
・物事を深掘りして考えたり、書いたりすることが得意な気がしてきた。楽しくなってきた!

「書き方のコツ」には、評定を一つあげる要因になるくらいの技術です。一度身につけたら、結果的に、長時間勉強したわけではないのに成績が上がる(もしくは下がらずにすむ)ということも起こりえます。

ですが、学校の成績を、小手先のテクニックでよくしていこうということを狙っているわけではありません。全体像を知り、正しい方向で準備することによって、そこまで時間をかけなくても結果的に評定アップ(ダウンを防止)ということがおこるということです。

また、学校の成績にとどまらず、さまざまな場面で活かしてもらいたいです。さしあたっては、サッカーのゲーム分析のときに大いに活用していただけたらと思っています。

【まとめ】

定期テスト直前は、どうしても定期テスト対策のサポートがメインになります。

いっぽうで、定期テスト前にはどうしても取り組めないテーマもあります。

代表的なものとして、時間管理能力、自己管理能力、言語技術、学習習慣、分析スキルなどがこれにあたります。

…これらのものは、むしろテスト対策以上に、「サッカーに思い切り打ち込む」ためにお伝えしたいことだったりします。

今回は、そのうち、学校の評定アップにも欠かせないうえに、サッカーの分析はじめ多方面でも活かしてもらえる「(レポートなどの)書き方のコツ」についてをメインテーマに選びました。

テストの時期から比較的離れたこの時期に、
学習の不安から解放され、日々満足しながら、好きなことに思い切り打ち込む

そのための「生きた技術」を身につけてもらえるよう、励んでまいります!

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